Abyss

本や音楽、映画の感想、日常のエッセイ、旅行記などなど、生活を題材に色々書きます。

再出発に向けて

 私は来年度から中学高校の英語教師に「戻る」予定である。「戻る」とは、かつて自分がそこにいたからである。私はかつて愛知県で高校の英語教師として働いていた。ただ、その期間があまりにも短かった上に、病気がちであって、ほとんどまともに働いたとは言えない。だから、「戻る」なんて言葉も使える立場ではない。「始める」と言った方がいい。少なくとも、「再出発」である。再来月から、私は、再出発しようと思っている。
 
 再出発に向けて、色々と本を買い込んでいる。まず、英語教師として必要なものは辞書である。今あるものをリスト化する。

英語辞典系

  • リーダーズ英和辞典』(研究社)
  • 『現代英語語法辞典』(三省堂
  • 『研究者ーロングマン句動詞英和辞典』(研究社)
  • 『英語名句事典』(大修館書店)
  • 『現代英文法講義』(開拓社)
  • 『ロイヤル英文法』(旺文社)
  • 『表現のためのロイヤル英文法』(旺文社)
  • 『スーパー・アンカー英和辞典』(学研)
  • ヴィスタ英和辞典』(三省堂
  • 『新編英和活用大辞典』(研究社)

英語教育系

  • 『英語教育用語辞典』(大修館書店)
  • 『新編英語教育指導法事典』(研究社)
  • 『新学習指導要領にもとづく英語科教育法』(大修館書店)
  • 『「学ぶ・教える・考える」ための実践的英語科教育法』(大修館書店)


 正直なところ、英語教育については、ほとんど無知である。スタンダードな指導本が何かを良く理解していない。少なくとも、学習指導要領とその解説は熟読する必要があると思われる。公立の学校に勤務するためには、何よりもまず学習指導要領の読み込みがなければ、話にならない。

 当座、読み込む必要があるのは、英語の勉強ではなく、学習指導要領とその解説、東京都の教育委員会のHPに掲載されている公開資料、教育基礎学や教育心理学、教職教育学、またその一つとしての英語科教育指導法の理論や歴史、そういう大部を押さえた上で、自分に必要な英語力は何かを逆算して考えれば、おそらく、英検準1級程度なんだろうと思われる。で、今の自分に足りない英語力は、まず語彙であり、次にリスニング、次にライティング、次にスピーキング、最後がリーディングであると思われる。リーディングはある程度できるのだから、そればかりやっても仕方ない。総合的に力を伸ばそうとしないといけない。

 
 平日の勉強時間のまず半分は学習指導要領と解説の読解に充てる。東京都教育委員会は、中学・高校の英語という枠で採用するから、どちらに行くのか分からない。中学校に行くならば、「外国語」の他に「特別の教科」としての「道徳」や「特別活動」も加わってくる。読み込む必要のありそうなものは以下の通り。

【中学校】

  • 『中学校学習指導要領(平成29年告示)』(330ページ)
  • 『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編』(150ページ)
  • 『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総則編』(250ページ)
  • 『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編』(170ページ)
  • 『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別活動編』(160ページ)

【高校】

  • 『高等学校学習指導要領(平成30年告示)』(600ページ)
  • 『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編』(280ページ)
  • 『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 外国語編 英語編』(350ページ)

 解説編だけを読むにしても、単純計算で1400ページある。これに加えて、東京都教育委員会が発行している『東京都教育ヴィジョン』が200ページほどある。これらの情報を40日間ほどで頭に詰め込む必要がある。毎日40ページほどだ。己の情報処理能力が試されるところだ。公務員は、この種の文章/文書を大量に短時間で理解する事務能力が求められるということだろう。大変だろうが、一度身につければ他にも応用可能だろうから、頑張りたいと思う。


 指導要領の読み込みの次にやるべきことは、教員採用試験の勉強である。東京都の教員採用試験は、一次試験と二次試験、英語科は実技試験更に加わる。一次試験は、教職教養、専門教養、論文の三つに分かれている。教職教養の頻出分野は、教育原理、教育法規の二つであり、全体の8割を占める。専門教養(英語)は、文法、読解、作文からなる。教育系の論文が3題、雑誌や新聞の引用が2題程度で、専門的な知識も必要である。論文試験は、学習指導要領の読み込みが不可欠。自分で指導計画を作る練習をする必要がある。前年度まで会った「模擬授業」が廃止されたため、実践的な能力のアピールをしたいところ。で、二次試験については、30分の個人面接のみである。定番の質問から、教育時事問題、恐らく、軽い模擬授業も組み込まれるだろうと思われる。恐らく、ここが一番の難所であろうと思われる。

 対策が難しい順に並べると、個人面接>論文試験>教職教養>専門教養=英語の実技試験、となる。